【歯科医師がわかりやすく解説 !】歯石を取った後に起こる口の中の変化とは?
定期健診などで歯医者さんを訪れた際、歯石を取ってもらった経験のある方も多いのではないでしょうか。
虫歯や歯周病予防に効果的な歯石除去ですが、施術後にはさまざまな変化を感じることがあります。
ここでは、歯石除去の後にはどのような変化が起こるのかを詳しくご説明します。
◆歯石除去後に歯がぐらつく
歯周病がかなり進行している場合、歯石を除去した後に歯がぐらつくことがあります。
重度の歯周病を患う方の中には、大量の歯石がお互いにくっつくことで歯を支えているケースがあります。
本来であれば骨まで溶けてしまい自立が難しい場合でも、歯石によって歯が倒れずに済んでいるのです。
このようなケースでは、歯石を除去すると支えがなくなり歯がぐらついてしまいます。
歯のぐらつきは全ての人に起こるわけではなく、かなり重度の場合に起こりうる症状です。
レントゲンを撮ることで予測することもできるため、それほど心配はいりません。
◆歯磨きをしても出血しにくくなる
歯石があると歯茎に炎症が起きてしまい、ブラッシングなど少しの刺激によって出血してしまいます。
歯石除去の際に出血するケースは少なくありませんが、これは器具で傷つけているからではなく、歯茎が炎症を起こしているためです。
歯石を除去すると歯茎の炎症も治ってくるため、ブラッシングで刺激を受けても出血しにくくなります。
歯石を取る際の出血や痛みも最小限に抑えられるため、定期的な歯石除去を心がけましょう。
◆口臭の減少
プラークや食べカスが溜まってくると、硫化水素やアンモニア、アセトンが発生し口臭の原因となります。
歯石除去の際には、嫌な臭いの原因となるプラークや食べカスも綺麗に取り除くため、口臭の発生を防いでくれるのです。
歯石を取り除くことで一時的に口臭は減少しますが、その後のケアを怠るとすぐに元に戻ってしまいます。
再び口臭を発生させないためにも、ブラッシングなどのセルフケアに力を入れましょう。
◆歯がしみる
歯がしみる原因は、象牙質という部分の露出によるものです。
象牙質に歯石が付着するとしみにくくなるため、歯石を取り除いて象牙質が剥き出しになると「しみる」と感じる方も少なくありません。
ですが、これは一時的なもので、しばらくすると症状は落ち着いてくるはずです。
歯石はお口の健康に影響を及ぼすため、「歯がしみるから」といった理由で歯石除去を後回しにするのはやめましょう。
◆前歯の裏側がザラザラする
「前歯の裏側がザラザラする」と感じるのは、歯石除去によって表面がザラザラになったわけではありません。
歯石がなくなったことで、本来の歯の凹凸が感じられるようになったためです。
特に、歯と歯の間が歯石で埋まっていた場合には、凹凸を強く感じるケースが多いようです。
歯としては歯石のない方が健康な状態のため、ザラザラに感じても問題はありません。
違和感は1週間もすれば慣れることがほとんどです。
◆歯科治療についてお悩みがあれば村上歯科医院へ
歯石除去の後に起こる変化について詳しくご説明しました。
歯石は虫歯や歯周病の原因となるため、定期的に除去することが大切です。
違和感や痛みを感じることもあるかもしれませんが、健康な状態を維持するために歯石除去をしてもらいましょう。
歯科治療についてお悩みがあれば村上歯科医院へご相談ください。