【歯科医師がわかりやすく解説 !】歯周病はどのように進行するのか?4段階の進行と症状について
◆歯肉炎から進行して歯周病に
歯ブラシのCMなどでよく耳にする「歯肉炎」「歯周病」ですが、実際はどういう状態かご存じでしょうか。
「歯肉炎」とは炎症が歯肉だけにある状態で、歯周ポケット(歯と歯肉の間のスペース)にプラークが溜まることで発生します。
そこから炎症が歯槽骨(顎の骨)、歯根膜に広がった状態が「歯周炎」です。
軽度の「歯肉炎」の段階では歯ぐきが腫れる、歯みがきやものを噛んだ時に歯ぐきから血が出るといった症状が起こりますが、さらに症状が進むと「歯周炎」となり、細菌によって歯の周辺の組織や歯を支えている骨が破壊されてしまいます。
自分の健康な歯を保つためにも、治療によって元に戻せる「歯肉炎」や軽度の「歯周炎」の段階で治療するように心がけましょう。
◆歯周病の4段階の進行具合とその症状
歯周病は、「歯肉炎」「歯周炎(軽度)」「歯周炎(中度)」「歯周炎(重度)」の4段階で進行します。
「歯肉炎」はプラークによって歯肉に炎症が起きた状態で、痛みはないものの歯みがきの際などに出血することがあります。
「歯周炎(軽度)」は炎症が歯槽骨や歯根膜に広がり、組織の破壊が進んだ状態です。
歯周ポケットも深くなり、歯ブラシの届かない場所にプラークや歯石が溜まっていきます。
「歯周炎(中度)」では歯槽骨の破壊が半分ほどに達し、「歯肉が下がる」「熱いものや冷たいものを飲むと歯がしみる」といった現象が起きます。
「歯周炎(重度)」は、歯がぐらぐらしたり、歯ぐきを押すと血や膿が出たりする状態で、この状態を放置すると最終的には歯が抜け落ちてしまうことがあります。
◆歯周病や歯肉炎は治るの?
「歯肉炎」「歯周炎」といった歯周病が治るかどうかは、炎症の段階に依ります。
歯肉のみが炎症した「歯肉炎」の場合、丁寧な歯みがきやプラーク、歯石の除去などによって元通りの健康な状態に戻すことができます。
軽度の「歯周炎」の段階でも同じように口内のクリーニングによって改善は可能ですが、下がった歯肉や破壊された歯槽骨は元には戻らないため、外科手術などが必要となるケースも少なくありません。
そのため、歯周病が進行すると完全に元の状態に戻すのは難しいと言えます。
丁寧なブラッシングや定期的なクリーニングを歯科医院で受けるなど、日ごろから歯周病の予防対策をすることが何より重要です。
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