【歯科医師がわかりやすく解説!】歯科医院ではどのように歯周病を治療するのか?
◆歯周病における「2つの治療」とは?
歯科医院で行う歯周病治療は、大きく分けて2つあります。
1つ目は「菌に対する治療」、2つ目は「噛む力に対する治療」です。
ここでは、2つの治療法で具体的にどのようなことを行うのか、詳しくご紹介します。
◆菌に対する治療とは?保険適用の場合
菌に対する治療法には、以下の2つがあります。
①口腔内にばい菌がつかないようにする
ばい菌をつきにくくするためには、口腔内の環境を整えることが大切です。
ばい菌は、銀歯やプラスチックの詰め物が入った「デコボコした場所」や、歯石のついた「ザラザラした場所」を好みます。
つまり、この2つを改善できればばい菌の留まりを防ぐことができるのです。
銀歯やプラスチックの詰め物を入れている部分は、どうしても本当の歯との間に段差ができてデコボコしてしまいます。
そのため、段差をなだらかにする処置を行うことで改善が期待できます。
歯科医院で歯石を除去してもらうのも効果的です。
歯石を取り除くことで、ばい菌のすみかがなくなり口腔内の環境を改善できます。
②歯茎の中のばい菌を徹底的に除去すること
歯周ポケット(歯茎の溝)に入り込んだばい菌は、放置するととても厄介です。
歯周ポケットが深いほどばい菌の量が増えるため、歯茎の溝に潜んでいる菌を除去するための処置が必要となります。
歯科医院では、歯周ポケットに潜む菌や歯石を除去するため、「SRP(歯肉縁下のデブライドメント)」という方法で処置をします。
SRPを行うと、菌をしっかりと除去できる上、口の中がとてもスッキリとします。
歯周病を悪化させないためにも、SRPを行って歯周ポケットの菌を早めに除去しておきましょう。
◆噛む力に対する治療とは?
歯周病で歯を失ってしまった場合、噛む力を補強するため、インプラントやブリッジ、入れ歯といった選択肢を考えなければなりません。
人工の歯を入れる場合、残りの歯にできるだけ負担がかからないような設計にすることが大切です。
ただし、保険の範囲内で選ぶとなると素材が限られてしまいます。
保険外の治療では、予算や機能性などのバランスも重要です。
ご自身にとって最善の治療法を選択できるよう、まずは歯科医師とよく相談しましょう。
◆歯周病治療の流れ
歯周病治療の具体的な流れをご紹介します。
①検査
歯周病の度合いや虫歯の有無を調べていきます。
また、細かくレントゲンを撮る「精密レントゲン」や、歯周ポケットの状態を調べる「精密ポケット検査」といった精密検査も行います。
②治療
歯周ポケットに潜むばい菌や歯石を除去する治療を行います。
治療が終わってから約1カ月は、歯茎を休ませましょう。
③再検査
歯周ポケットの状態を再度確認します。
改善していればここで治療は終了です。
④歯茎の手術
再検査で異常があった場合のみ、骨の段差を調整する手術を行うことがあります。
噛む力を補強する治療として、人工の歯やインプラントの埋め込みなどを行います。
⑤メンテナンス
歯周病の治療後には、約3カ月に1度通院してメンテナンスを行いましょう。
人工歯やインプラントを埋め込んだ部分の不具合や、磨き残しのフォローなど、さまざまな部分をメンテナンスしていきます。
◆歯科治療についてお悩みがあれば村上歯科医院へ
歯科医院での歯周病の治療について詳しくご紹介しました。
大切な歯を守るためにも、歯周病の治療は早めに行うのがおすすめです。
歯科治療についてお悩みでしたら、東京都板橋区東武練馬の村上歯科医院へご相談ください。